コラム
8月の主な動き
●7月31日
改正高年齢者雇用安定法(第97回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会)
施行にあたり新規に策定される高年齢者就業確保措置の実施及び運用に関する指針で定める事項としては、次の事項が挙げられています。
1 高年齢者就業確保措置(における留意事項)
2 65歳以上継続雇用制度
3 創業支援等措置
4 賃金・人事処遇制度の見直し
5 高年齢者雇用アドバイザー等の有効な活用
●8月7日
正規雇用労働者の中途採用比率の公表に関する労働施策総合推進法の省令改正に関するパブリックコメント募集(厚生労働省)
先の国会で成立した改正労働施策総合推進法により、常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主は、雇用した正規雇用労働者等の数に占める中途採用の者の数の割合を定期的に公表することとされたことによるもので、令和3年4月1日より施行されます。
省令による改正事項は、次のとおりです。
(1)正規雇用労働者の中途採用比率の公表の方法(公表の手段、公表の頻度、および公表の対象となる事業年度の期間)
・おおむね年に1回以上、直近3事業年度分の実績について、公表した日を明らかにしてインターネット等求職者が容易に閲覧できる手段を用いて公表するものとする。
(2)正規雇用労働者の中途採用比率の公表の対象となる通常の労働者に準ずる者の範囲
・通常の労働者に準ずる者として、短時間正社員を規定する。
(3)新規学卒等採用者の定義規定に関する事項(学校教育法に規定される学校以外の施設の範囲、卒業等が見込まれる者に準ずるもの等の範囲)
・厚生労働省令で定める施設について、専修学校と規定する。
・新規学卒等採用者に準ずる者について、公共職業能力開発施設または職業能力開発総合大学校の行う職業訓練を受ける者であって修了することが見込まれるものや、学校もしくは専修学校を卒業した者であって、卒業することが見込まれる者に準ずるもの等と規定する。
●8月14日
第1回「これからのテレワークでの働き方に関する検討会」を開催(厚生労働省)
本検討会では、次のような課題について検討が行われる見通しとなっています。
●テレワークの際の労働時間管理の在り方
●テレワークの際の作業環境や健康状況の管理・把握、メンタルヘルス
●テレワークの対象者を選定する際の課題
●その他、テレワークの実施に際しての労務管理上の課題
●8月19日
労働者派遣に関する省令・指針の改正に関するパブリックコメント募集(厚生労働省)
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則および派遣元指針等の一部を改正する省令案・告示案についてパブリックコメントの募集を開始しました。
改正内容は、次のとおりです。
●派遣労働者の雇入れ時の説明の義務付け
派遣元事業主に対し、実施する教育訓練および希望者に対して実施するキャリアコンサルティングの内容について、派遣労働者に対する雇入れ時の説明を義務付けることとする。
●労働者派遣契約に係る事項の電磁的記録による作成について
労働者派遣契約に係る事項について、書面に記載しておかなければならないこととされているが、電磁的記録により作成することを認める。
公布日:令和2年9月下旬(予定)
施行期日:令和3年1月1日
●雇用安定措置に係る派遣労働者の希望の聴取等
派遣元事業主は、雇用安定措置を講ずるに当たっては、派遣労働者の希望する措置の内容を聴取しなければならないこととするとともに、その聴取結果を派遣元管理台帳に記載しなければならないこととする。
●マージン率等のインターネットでの情報提供について
派遣元事業主による情報提供の義務がある全ての情報について、インターネットの利用その他の適切な方法により情報提供しなければならないこととする。
公布日:令和2年9月下旬(予定)
施行期日:令和3年4月1日
●派遣先指針の一部改正
特に派遣先に課されている労働関係法令上の義務に関する苦情については誠実かつ主体的に対応すべきことを派遣先指針に明記する。
●日雇指針の一部改正
日雇派遣において、日雇派遣労働者の責に帰すべき事由以外の事由によって労働者派遣契約の解除が行われた場合について、必要な雇用管理が適切に行われるようにするため、派遣元事業主は、新たな就業機会の確保ができない場合であっても、休業等により雇用の維持を図るとともに、休業手当の支払等の労働基準法等に基づく責任を果たすべきことを明確化する。
公布日:令和2年9月下旬(予定)
施行期日:令和3年1月1日
●派遣元指針の一部改正
派遣元事業主による情報提供については、常時インターネットの利用により、広く関係者、とりわけ派遣労働者に必要な情報を提供することを原則とすることとする。
公布日:令和2年9月下旬(予定)
施行期日:令和3年4月1日
●8月20日
障害者雇用率の引き上げ時期を後ろ倒しする案が示されました
8月20日、第98回労働政策審議会障害者雇用分科会が開催され、令和3年1月1日に予定されている障害者の法定雇用率(障害者雇用率)の2.2%から2.3%への引上げ時期について、3月1日へと後ろ倒しする案が示されました。
●8月21日
トラック・バス・タクシー事業の 「働きやすい職場認証制度」が始まります(国土交通省)
8月21日、国土交通省は、自動車運送事業(トラック・バス・タクシー事業)の運転者不足に対応するための「運転者職場環境良好度認証制度」を創設し、令和2年9月16日(水)より申請受付を開始することを公表しました。
この制度は、運転者不足に対応するための総合的取組みの一環として実施されるもので、職場環境改善に向けた各事業者の取組みを「見える化」することで、求職者のイメージ刷新を図り、運転者への就職を促し、さらなる改善 の取組みを促すことで、より働きやすい労働環境の実現や安定的な人材の確保を図るものです。
●8月27日
「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(改定版)
8月27日、第163回労働政策審議会労働条件分科会が開催され、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(改定版)(案)が了承されました。これにより、9月1日より見直されることとなります。
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