コラム
雇用調整助成金の今後(新たな雇用・訓練パッケージより)
2月12日、厚生労働省職業安定局より、「新たな雇用・訓練パッケージ」が公表され、雇用調整助成金の特例措置の今後について明らかにされました。
くわしくはこちら → 新たな雇用・訓練パッケージについて
新たな雇用・訓練パッケージとは、
新型コロナウイルス感染症による雇用への影響が長期化し、雇用情勢に厳しさがみられる中で、休業や離職を余儀なくされた方、シフトが減少したシフト制で働く方、生活に困窮する方などを支援するために策定されたものです。
関係資料として以下の2点が公表されています。
新たな雇用・訓練パッケージ
新たな雇用・訓練パッケージ(概要)
参考資料:国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策
上記の資料から、雇用調整助成金について、以下にまとめます。
【雇用調整雇用調整助成金の特例措置による雇用維持】
●現行の特例措置の取扱い
4月末まで現行の特例措置を継続
・緊急事態宣言が2月中に全国で解除された場合も4月末まで継続)
・日額上限:(1日1人あたり) 15,000円 助成率:(中小企業) 最大10/10、 (大企業) 最大 3/4
●5月~6月の特例措置
原則的な措置を段階的に縮減
・日額上限:(1日1人あたり) 13,500円 助成率:最大 9/10(中小企業)
・感染拡大地域特例(※)・業況特例(全国・特に厳しい企業)
→日額上限:(1 日1人あたり) 15,000円 助成率:最大 10/10(中小企業・大企業)
(※)まん延防止等重点措置対象地域に指定された地域があれば、営業時間の短縮等に協力する飲食店等を対象
●7月以降
雇用情勢が大きく悪化しない限り、原則的な措置、特例措置を更に縮減
【雇用維持要件の緩和】注目!
一定の大企業・中小企業の全てについて、令和3年1月8日以降4月末までの休業等は、令和3年1月8日以降の解雇等の有無により、適用する助成率を判断する。
雇用維持要件とは?
現行の特例措置では、令和2年1月 24 日以降の解雇等の有無により確認されます。(この日、国内2例目の感染者が確認されています)
令和2年1月24日~判定基礎期間の末日まで、以下のいずれかを満たすかどうかで助成率が異なります。
1.解雇等していない。
解雇予告、解雇とみなされる有期契約労働者の雇い止め、派遣労働者の事業主都合による中途契約解除等を含みます。
2.判定基礎期間の末日時点で雇用が維持されている。
令和2年1月24日~判定基礎期間の末日までの従業員人数の平均と比べて、5分の4以上の人数が維持されていることが必要です。
つまり、解雇や雇止めがおこなわれていなくても、この要件が満たされないと、助成率が中小企業で8/10、大企業で2/3になってしまうということになります。
関連記事
- 新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)が5月15日版に更新されました 新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)が令和5年5月15日版に更新されました。 新型コロナウイルス感染症が令和5年5月8日に5類感染症に位置づけられたことに伴い... 新型コロナウイルス
- 新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)が5月1日版に更新されました 令和5年5月8日より、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類感染症になります。 上記のサイトから引用します。 感染症法では、感染症について感染力や感染した場合の重... 新型コロナウイルス
- 緊急雇用安定助成金について 緊急雇用安定助成金については、令和4年11月30日に厚生労働者が発出した資料で、以下の取り扱いが公表されています。 詳しくはこちら: 令和4年12月以降の雇用調整助成金の特... 新型コロナウイルス
- 令和4年12月以降の雇用調整助成金の特例措置等について(続報) 雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)については、既報の通り12月以降は通常制度とするとともに、業況が厳しい事業主については、一定の経過措置(支給要件の緩和、日... 新型コロナウイルス
- 03-6754-2322 受付時間:9:30〜17:30
- お問い合わせフォーム