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人事労務だより・2024年5月号

労働関係の最新ニュース、職場のトラブル事例、実務についてのQ&A、助成金情報、社会保険などの解説をA4判10ページ程度にコンパクトにまとめた【人事労務だより】。ご希望の方は「お問い合わせフォーム」ボタンから、必要事項をご入力の上、お申込み下さい。

◆最新・行政の動き 
過労死等発生企業 再発防止対策を強化 全社的な対応へ指導 厚生労働省・過労死防止大綱素案

◆ニュース
●職安が延長適否判断 育休給付巡り雇用保険法施行規則改正 厚生労働省
従来の入所保留通知書(入所不承諾通知書)に加え、本人が記載する申告書と、市区町村への利用申込書の写しを提出させて、申し込んだ施設が、合理的な理由なく自宅や勤務先から遠隔地の施設のみになっていないかどうかなどを確認します。(施行は来年4月1日)
●“真の睡眠”5時間半 運転者を10日間調査 秋田産業保健総合支援センター
●あらゆる危険に対応 中小へBCP策定ガイド 東京商工会議所
●熟練技術者の「勘」を言語化 人手不足解消へ手引 近畿経済産業局
●300講座を無料で提供へ 学び直し 京都府

◆送検
不利益取扱い 県内初の送検 栃木・真岡労働基準監督署

◆監督指導動向
作業前に型枠点検を 6人死傷受け緊急要請 岡山労働局
※さる3月18日に岡山駅付近のマンション新築工事現場で作業員6人が死傷した事故を受け、岡山労働局は翌19日に県内の建設業関係団体へ型枠の崩壊・倒壊防止対策を緊急要請しました。

◆調査
大卒者で21.7万円 高卒は前年比4.1%増加 東京労働局・初任給調査

◆実務に役立つQ&A 
社内で具合が悪くなって早退して、翌日以降も欠勤が続いたときですが、傷病手当金はいつから支給されるのでしょうか。待期期間が3日必要ですが、早退した初日は働いていますから、翌日以降、丸1日欠勤した日をカウントしていくのでしょうか。

◆身近な労働法の解説 ― 就業規則違反の労働契約 ―
労働契約法12条は、就業規則を下回る労働契約の効力について規定しています。今回は、就業規則違反の労働契約について解説します。

◆今月の実務チェックポイント 高年齢雇用継続給付の縮小

【縮小・廃止のスケジュール】高年齢雇用継続給付は、段階的に縮小されます。
令和6(2024)年度までは、現状の給付率15%が維持されます。
令和7(2025)年4月からは、新たに60歳に到達する人から給付率が10%に縮小されます。
令和7年度以降、給付金は段階的に縮小、まだ具体的な廃止時期は決定されていません。

高年齢雇用継続基本給付金の受給を前提として賃金月額を減額されている社員と、今後段階的に新たな給付率により減額を決定する社員の賃金月額とのバランスをどのように考えるか。更には高年齢雇用継続基本給付金自体が廃止された際にはどうするか。
賃金月額の決定方法の見直しに加え、就業規則・給与規程等の見直しも必要になります。受給を前提に再雇用後の賃金月額を決定している場合は、高年齢労働者の働き方や賃金について、早めに検討することをお勧めします。

◆助成金情報 業務改善助成金
事業場内で最も低い時間あたりの労働者の賃金(事業場内最低賃金)を30円以上引き上げ、設備投資等を行った中小企業・小規模事業者等にその費用の一部を助成する制度です。令和6年度中に可能な申請回数は1回までです。事業場内最低賃金引き上げの計画と設備投資等の計画(機械設備、コンサルティングなど)を作成、提出し、→計画の承認と実施の後、→設備投資等の費用の一部を助成という流れになります。

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