コラム
「職業紹介優良事業者認定制度」について考える。
9月19日付当コラムで「優良派遣事業者認定制度」について取り上げました。
今回は「職業紹介優良事業者認定制度」について考えてみたいと思います。
「職業紹介優良事業者認定制度」とは?
「職業紹介優良事業者行動指針」を遵守し、適正な業務運営と経営改善努力を行ない、一定の基準を満たした職業紹介事業者を優良事業者として認定する制度です。(「職業紹介優良事業者認定制度」ホームページより)
優良派遣事業者認定制度と同様、職業紹介事業の適正運営に国がお墨つきを与えるもので、所定の審査により審査基準を満たした事業者に対して、指定審査機関から「職業紹介優良事業者認定証」が交付されます。
また、職業紹介優良事業者は、「職業紹介優良認定制度」のホームページや、人材サービス総合サイト(厚生労働省が運営するサイト)等で公表され、職業紹介優良事業者認定マークを自社のホームページ、営業パンフレット、名刺等にを掲載、記載することが出来るようになっている点も、優良派遣事業者認定制度と同様です。
ところで、「優良派遣事業者認定制度」も、この「職業紹介優良事業者認定制度」も、認定を受けるには、
・社内規程の整備
・業務マニュアル(業務手順書)
の策定が必須です。
このような「社内規程」や「業務マニュアル」は、優良事業者認定の取得に限らず、また、派遣や職業紹介業界に限らず、あらゆるところで、注目されています。
なぜかと言いますと、
会社にかぎらず組織は成熟してくると、「暗黙知」「不文律」というものができてきます。コツ、カン、ノウハウなど「言葉として表現されていない、言わなくても分かるもの」というものは、程度の差こそあれ、どんな組織でも共有・継承されています。
しかしながら、現在では人材獲得競争が激化し、さまざまな雇用形態を導入・活用をしつつ、多様なバックボーンを持つ従業員受け入れていくことが必要とされています。
そのようななか、知識・情報・技術等を標準化していくためには、現場任せにしていては立ち行かず、「暗黙知」を「形式知」としていかなくてはならないからです。
そうはいっても、いきなり完璧な会社規程やマニュアルは作れません。
規程をつくる → マニュアルをつくる → 運用する → 規定を見直す → マニュアルを見直す…
といったように、PDCAサイクルを回しながら、「なじませる」、「使えるものにする」という地道な作業が必要です。
「働き方改革」のメインである、「長時間労働の抑制」と「休暇の取得」を促進していくうえでも、以上の作業は必ず効果を発揮します。
社員教育やトラブル防止なども含めて、あらゆる面で有効です。
難しくとらえる必要はありませんので、まずは取り組んでみてはいかがでしょうか。
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