コラム
「いま」できることを、「粛々」と
安倍首相は本日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言について、5月6日までの期限を1カ月程度延長する方針を記者団に示しました。
3密(密閉空間・密集場所・密接場面)を避け、ソーシャルディスタンス(2m以上の社会的距離)を確保することが求められるようになりましたが、毎日の報道を目にするたび、
「世の中には、自分ではどうにもならないことがある」ということを痛切に感じるようになりました。
目下のところ弊所・筆者(下平)の役割は、
「新型コロナウイルス感染症に対する企業・個人向け支援策についての情報提供、労務管理の助言指導、各種手続の支援」
と認識しています。
ところが、
日々目まぐるしく情報が更新され、待ったなしの対応が迫られる緊張感に身を置くうち、思い通りに事が進行せず自身のふがいなさに苛立つのと同時に、
自分がいつ感染するかもしれない不安と、不要不急の外出を自粛しなくてはならない窮屈さから、自分のなかにあるマイナスの感情を処理できていないことを自覚するようになりました。
そして、
人と人とを引き離す性質をもったこのウイルスに対して、一段と恐怖を募らせるようになってしまいました。受験戦争、バブル崩壊、東日本大震災、等々社会の出来事とともに、筆者もそれなりに人生経験を重ねてきたつもりではありましたが、今回のことはかつてないインパクトとなりました。
さらには、
従業員を雇われている経営者の皆様や、在宅勤務や休業を余儀なくされている従業員の皆様、それぞれの立場でつらい思いをされていることを想像すると、いたたまれない気持ちでいっぱいです。自分とかかわりのある方の顔が浮かんでは消え、連絡しようかしまいか、いつも無限ループになってしまいます。
ところで、
筆者は昔から、プレッシャーを感じたり不安が高まると、本のなかに解決方法を求める傾向にあります。最近はいつも以上にその傾向が強まっています。今回もいろいろな本を手当たり次第に読んでしまいました。
そんななか、いちばん自分にしっくりきた言葉は表題の、「いま」できることを、「粛々」と、という言葉でした。
自身の肉体はひとつですし、1日は24時間です。「世の中には、自分ではどうにもならないことがある」ということを受け入れ、過去の後悔や未来の不安に惑わされることなく、今日そして今やるべきことに集中していきたいと思います。
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